書道の大筆で獲物を捕るというユニークさに引かれ、挑戦を決めた。熊本県荒尾市の職場から近い荒尾干潟の名物、マジャク(アナジャコ)釣りだ。2012年7月にラムサール条約登録湿地となった干潟は広大で風が吹き渡り、夏場は潮干狩りほどの人出はない。新型コロナウイルス感染を招く恐れがある「3密」(密閉、密集、密接)も回避できそう。よーし、釣ったマジャクをさかなに、ビールを飲むぞ!! 【写真】晩酌のさかなになったマジャクの唐揚げ(左)と天ぷら まずは、荒尾漁協のホームページで釣りの動画を見て予習する。ふむふむ、これならできそうだ。 昼時、帽子と水筒、タオル、長靴を用意して職場を徒歩で出発し、30分弱で漁協に着いた。JR荒尾駅からは約20分の距離。釣りは漁協の沖合で、干潮の約2時間半前から可能だ。入り口で入漁料を支払い、いざ干潟へ。
筆を巣穴に差し込んで…
マジャクは体長約10センチのヤドカリの仲間で、深さ1~2メートルの巣穴に生息する。釣りは、巣穴に入る異物を押し出す習性を利用する。筆を巣穴に差し込んで、マジャクが前脚の大きなはさみで押し返してきたところを、指でつかんで引き上げる。水温が上がり、活動が活発になる初夏から9月までが漁期だ。 まずは、小さな巣穴が点々と見える場所で、直径1メートル余り、深さ10センチほどの円形の釣り場をくわで掘る。巣穴に砂泥が入るとマジャクが出てこなくなるので、慎重にくわを動かす。 いよいよ本番。複数の巣穴に筆を1本ずつ投入。時々、筆を上下に動かし、中のマジャクを誘う。筆が押し上げられてきた穴口で、はさみをつかみ上げるタイミングを計る。「来たッ」。何度もつかみ損ねる。やっとつかんだと思った瞬間、はさみが取れて逃げられた。失敗の連続。晩酌のあてが遠い。ふう。
その瞬間は突然やってきた
一心不乱に筆を上下させて1時間10分。その瞬間は突然やってきた。パシッ。人生初のマジャクをゲット。思わず「やったァ」と叫んだ。 実は今回、漁協の組合員でマジャク釣り名人の西村一廣さん(80)が特別に同行し、筆10本とくわも貸してくれた。初挑戦の釣果は2匹。118匹を捕らえた西村さんは「初心者はそげなもん」と慰めてくれた。釣果はともかく、雄大な自然の中、マジャクとの知恵比べに大満足した。 この日の晩酌のさかなはもちろん、マジャク。西村さんの獲物も加え、レシピをにらみながら唐揚げと天ぷらにし、はさみと殻ごとかぶりついた。新鮮さと作りたてのうまさに加え、釣り上げるまでの苦労が最高の調味料になった。
◇ ◇ 6月下旬の取材後、熊本県は豪雨に見舞われ、海に大量の流木が流れ出した。ただ、荒尾漁協によると、荒尾干潟への流木被害はほとんどなく、マジャク釣りの営業を続けている。 (宮上良二) マジャク釣り 入漁料は大人1000円、中高生500円、小学生300円、未就学児無料。資源保護のため、釣り場は荒尾漁協の沖合に限定。筆は漁協事務所でも1本150円で購入できる(土・日定休)。漁協事務所併設の海産物直売店は木-土曜午前に営業。荒尾漁協=0968(62)0023。
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July 30, 2020 at 09:07AM
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