キャンプや釣りをする際に欠かせないアイテムの1つが、飲み物や食材、釣果(ちょうか)を冷たく保てる「クーラーボックス(ハードクーラー、保冷箱)」です。
この記事では「日帰りの釣り」に焦点を絞って、それにピッタリなクールボックスを選ぶ上でチェックすべきポイントと、それをふまえたおすすめ製品を紹介します。

保冷力重視? 価格重視? 「構造」をチェック
クーラーボックスの中には、外部の熱を遮断する断熱材が入っています。クーラーボックスで使われる断熱材は、主に「発泡スチロール」「発泡ウレタン」「真空断熱パネル」のいずれかが使われています。それぞれの長短を書くと以下の通りです。
- 発泡スチロール:安価だが保冷力は低め。繰り返し使うことは難しい(一時利用前提)
- 発泡ウレタン:価格はそこそこで、保冷力もそこそこ。繰り返し使える
- 真空断熱パネル:価格は高いが、保冷力も高い。繰り返し使える
手土産の保冷なら発泡スチロール、主に飲料の保冷に使うなら発泡ウレタン、主に食料や釣果の保冷に使うなら真空断熱パネルを使ったクーラーボックスがおすすめです。
なお、持ち運ぶクーラーボックス(容量35L以下)には、JIS(日本工業規格)が定める「JIS S 2048:2006」という規格があります。同規格に準拠するクーラーボックスでは規格に基づく保冷試験を行っていて、8時間後の氷の残存率を仕様書に記載しています。メーカーによっては独自の指標で保冷力を示していることもあります。これらを参考にして、適切な保冷力を持つボックスを選ぶのも良いでしょう。


どのくらいものを入れる? 「容量」をチェック
保冷力と並んで、クーラーボックスで重要なのが「容量」です。
クーラーボックスの容量は、「L(リットル)」で示されます。ただし、これは液体(水)を入れた際の容量を示しているので、この容量を丸々使えるわけではありません。釣果や保冷剤または氷の“かさ”を勘案して選ぶ必要があります。一方で、容量は大きくなるほどボックスの“かさ”も増します。
小ぶりな魚(ワカサギやアユなど)を冷やすのであれば、小ぶりのボックス(10L程度)で問題ありません。一方、大きめの魚を冷やすのであれば、横長なクーラーボックスを選ぶと良いでしょう。

「水抜きや「手入れのしやすさ」も重要!
クーラーボックスはあくまでも「保冷箱」。冷たさを保つためには、氷やアイスパック(保冷剤)が必要です。
とりわけ大きめの魚を保冷する場合は、砕いた氷を使うことが多いと思います。氷を使った保冷をする場合は、クーラーボックスの水抜きのしやすさや手入れ(掃除)のしやすさもしっかりチェックしましょう。

持ち運びやすい? 「ハンドル」「ストラップ」や「車輪」をチェック
クーラーボックスに釣果を入れると、当然ながら重たくなり、持ち運びも大変になります。
そこで注目したいのが、ボックスに付いている「ハンドル(取っ手)」や「車輪」、ケースに取り付けられる「ストラップ(ベルト)」です。とりわけ、車輪が付いているボックスなら、重たい釣果も楽に運べて便利です。

おすすめのクーラーボックスはこれ!
上記のポイントを踏まえた上で、おすすめのクーラーボックスを3つ紹介します。
クールラインα II GU2500(ダイワ)
ダイワのクーラーボックスで、容量は25Lです。断熱材は発泡ウレタンで、同社がJIS規格の簡便法を元に策定した保冷力基準は「KEEP」の値は65(時間)となります。税込みの実売価格は1万5000円前後です。
発泡ウレタンを使った25Lのクーラーボックスとしては比較的手頃ながら、水抜き用の水栓に加えて着脱可能なふたを備えているので、手入れが非常にしやすいことが特徴です。本体備え付けのハンドルに加えて、肩ベルトでの持ち運びにも対応しています。
釣りだけでなくレジャーでの利用も想定しており、500mLのペットボトルなら立てて最大19本入れられるように工夫されています。

SPA-ZA LIGHT 350(シマノ)
シマノの横長クーラーボックスで、容量は35Lです。断熱材は発泡ポリスチレンで、同社独自の保冷基準「I-CE」は45時間となっています。税込みの実売価格は2万円弱です。
最大60cmの魚を真っすぐいれられる内寸法を確保しつつも、6.1kgと容量の割に軽量なのも特徴です。持ち運びは本体のハンドルで行いますが、オプションでショルダーベルトやラックアップハンドルなど持ち運びやすくなるパーツも用意されています。

シークールキャリー II GU2500(ダイワ)
ダイワのキャリーハンドルとキャスター付きのクーラーボックスで、容量は35Lです。断熱材は発泡ポリウレタンで、同社がJIS規格の簡便法を元に策定した保冷力基準は「KEEP」の値は65(時間)となります。税込みの実売価格は1万8000円前後です。
先述のクールラインα II GU2500をベースに、キャリーハンドルとキャスター(車輪)を標準装備することで持ち運びやすさを向上したモデルです。鉄道の改札口を通れるサイズ感なので、電車で移動して釣りに行く際にも使えます。
別売のショルダーベルトを併用すると、より大きなサイズのキャスター付きボックスと一緒に持ち運びやすくなります。

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August 23, 2020 at 12:11PM
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