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官房長官に加藤厚労相、決め手は安定感…「役所の言いなり」との評も - 読売新聞

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 自民党の菅義偉総裁(官房長官)は、自らの後任の官房長官に加藤厚生労働相を充てることを決めた。官房副長官として自らの下で働いた加藤氏の安定感を高く評価しており、適任と判断したようだ。

 「よろしく頼む」

 菅氏は15日夜、東京都内のホテルで加藤氏と会談し、長官就任を打診した。加藤氏は「私でよければ、やらせていただきます」と応じ、会談後は記者団に「職務をまっとうすべく努力したい」と述べた。

 菅氏は後任の官房長官について、「総合的な力がある人」を選ぶと強調してきた。与党や国会との調整に当たる副長官の経験がある加藤氏は、当初から長官候補の筆頭と目されていた。

 加藤氏は2012年の第2次安倍内閣発足に伴い、当選4回で副長官に就任。約2年10か月間、安倍首相と菅氏を支えながら、長期政権の地盤固めに尽力してきた。

 副長官の後は厚労相や1億総活躍相を歴任して働き方改革を進めたほか、党三役の一つである総務会長もこなし、「ポスト安倍」候補に名前を連ねるようになった。

 加藤氏と同時期に副長官を務めた自民党の世耕弘成参院幹事長は15日の記者会見で、「非常に堅実で、官僚出身として霞が関の特徴や習性を熟知している」と評価した。菅氏は安倍政権の継承を前面に掲げており、首相と加藤氏の関係の近さも重視した模様だ。

 ただ、加藤氏に対しては、新型コロナウイルスへの対応を巡り「厚労省をグリップするどころか、役所の言いなりだった」(首相周辺)との評価もある。菅氏は行政改革や規制改革への意欲を示しており、今後、加藤氏の手腕が問われそうだ。

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