大物を狙い漁師気分を味わって-。西伊豆町は8日、釣り人が遊漁船で釣った魚を町独自の電子通貨で買い取る企画「ツッテ西伊豆」を始めた。釣り好きをターゲットに町内への誘客を図るとともに、漁師の高齢化で年々減少する漁獲量の回復も狙った一石二鳥のアイデア。町担当者は「新たなレジャーとして普及させたい」と意欲を示す。
釣り上げた魚は5月に仁科港にオープンした「はんばた市場」(指定管理者・西伊豆産地直売企業組合)で査定し、数量や鮮度、相場などで町が利用者に支払う金額を決める。釣り情報サイト「ツッテ」の編集長中川めぐみさん(37)=東京都=とタッグを組み実現した。同様の取り組みを熱海市の熱海魚市場が行っているが、町によると、行政主体で魚を売買する取り組みは全国初。
査定対象は西伊豆遊漁船組合に加盟する提携船で釣った魚のみ。品質管理のため、利用者は釣り始める前に船長から魚の締め方や保管方法などを学ぶ。売買時には、船長の指導を受けた証明書が必要。同組合の山田雅志代表(53)は「家族連れなどビギナーの人でも十分楽しめる。乱獲に気を付け、受け入れを進めていきたい」と意気込む。
地域回遊につなげるため、料金は町内店舗で使える町独自の電子通貨「サンセットコイン」として専用カードかスマートフォンアプリに支払われる。提携船の一覧など詳細は「ツッテ西伊豆」のホームページに掲載している。
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September 09, 2020 at 06:35AM
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