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アウディA1スポーツバック 走りも装備も高い総合力|MONO - 日本経済新聞

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1984年に登場したアウディの「スポーツクワトロ」を連想させるモチーフがそこかしこに用いられた、2代目「A1スポーツバック」。同社のエントリーモデルとしてはもちろん、コンパクトなプレミアムモデルとしても注目度の高い、この新型車の魅力とは?

オヤジ殺しのディテール

新型A1スポーツバックの姿が目に入ってきて、僕は軽く「おっ?」と思った。これまでのA1と、ずいぶん印象が違っているように感じられたからだ。先代のA1は3ドアと5ドアのどちらも、シンプルで丸みを帯びていて柔らかな雰囲気。けれど、5ドアのみの設定となった新しいA1は、写真で見ていたときよりもいくつかのシャープなラインがクッキリとしていて、全体的に引き締まったように感じられる。

フロントフェイスは“速く走りきるための穴”を想起させる黒い部分の占める割合が多かったり、フェンダーにはブリスター調に見える演出が施されていたりと、A1は精悍(せいかん)さを手に入れていた。エンジンフードとシングルフレームグリルの間に挟まれるようにして、3分割のエアインレットも設けられている。

現在のラインナップではA1の他にはスーパースポーツカーである「R8」にしか見られないそれは、往年のグループBラリーカーであるスポーツクワトロをモチーフにしたもの。A1はラインナップの末娘であり、若い層に向けたモデルでもあるはずなのに、何という“オヤジ殺し”……。

フルモデルチェンジによって2代目に進化した「アウディA1スポーツバック」。日本では2019年11月1日にデビューイベントが開催された

A1にもスポーツ色の強い「35 TFSI Sライン」が用意されていて、そちらはより空力を意識したディテールを持たされたバンパーやサイドスカートなどを備える、男性的でたくましい雰囲気を身につけている。それをスポーティーでかっこいいと感じるかゴテッとして過剰と受け止めるかは人それぞれ、かもしれない。けれど現時点における標準モデルである「35 TFSIアドバンスト」は、スッキリした顔つきとシルエットを持つ仕立て。

オヤジ殺しのディテールを持ってはいてもそこばかりが目立つというわけでもなく、カッチリとシャープではあるけれどクリーンなスタイリングは、若い男性ユーザーだけじゃなくて“かわいい”系を好まない女性ユーザーの好みにもドンピシャで合うんじゃないか? なんて感じたりもした。

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January 05, 2020 at 01:00AM
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