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イイダコ漁獲量、10年前の1割以下に激減…釣り客にも注意呼びかけ - 読売新聞

 秋から冬にかけての瀬戸内の特産、イイダコの漁獲量が激減している。香川県などによると、近年の漁獲量は10年前の1割以下にまで減少し、価格は高騰。一般釣り客による仕掛けが漁の網に絡まる被害や、釣り過ぎも指摘され、県は釣り客に資源回復や漁業との共存のための協力を呼びかけている。

 イイダコは漢字で「飯蛸」と書き、子持ちの雌を煮た際に、卵が飯粒が詰まっているように見えることから名付けられた。香川では煮付けやおでん、天ぷらなどで楽しまれている。

 香川県水産課によると、県内の主要7漁協では、2002~08年、121~210トンのイイダコの漁獲量があった。だが09年には41トンにまで激減。その後も回復せず、19年には2・9トンにまで落ち込んでいる。

 漁獲量の減少に伴って、価格は高騰。高松市市場管理課によると、19年、同市中央卸売市場のイイダコの1キロあたりの平均単価は1898円で、15年(1236円)の1・5倍になった。

 漁獲量の激減について、香川県水産試験場の山本昌幸主席研究員は「四つの要因が複雑に入り組んでいるのではないか」と指摘する。

 まず挙げるのが、「漁獲高が減少する中での取りすぎ」だ。イイダコは底引き網漁で他の魚やエビなどと共に水揚げされ、イイダコに限った漁獲制限が難しい。一般客による釣りも根強い人気だという。ほかに、▽イイダコの餌と推定される小さな貝が水温の上昇や海水の貧栄養化などで瀬戸内海全体で減少している▽ハモやマダイなどのイイダコを食べる魚などの増加▽イイダコは1個体あたり200~300個ほどの卵しか産まないこと――が要因として考えられるという。

 こうした中、香川県が力を入れているのが、一般釣り客への呼びかけだ。同水産課によると、イイダコ釣りは船で沖へ出て、テンヤと呼ばれるおもりのついた針を用いる方法が一般的。秋の風物詩として人気が高く、近年は年々早まる傾向にあるという。

 だが、テンヤが底引き網に絡まり、漁ができなくなる被害が続発。昨年、県が行った回収事業では、漁業者から漁具にひっかかった約2000個のテンヤが回収された。さらに、年々釣りの開始が早まり、小さなイイダコが釣られてしまうことも減少の一因とみられている。

 香川県水産課では対策として、「漁具に絡まっても回収しやすい柔らかい針のテンヤを使い、小さなイイダコは海に戻して」などと求め、釣り客が多い日には沖に船を出して直接釣り客に呼びかけている。漁業者も放流や、捕獲自粛などの対策をしており、同課はイイダコの捕獲制限も視野に検討中で、「イイダコを楽しむために協力してほしい」としている。

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October 05, 2020 at 06:47AM
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