昭和の日本から100円玉を消した!?「インベーダーゲーム」秘話 「売れすぎてお詫び文」「社会問題に発展」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス - ラジトピ ラジオ関西トピックス

　昭和時代、純喫茶ではテーブルとゲームがいっしょになった”テーブルゲーム”が1970年代後半にかけて大流行した。その中でもシューティングゲーム『スペースインベーダー』（株式会社タイトー）はテーブルゲームの先駆的な存在だった。100円で遊ぶことができ、1979 年5月13日付の日本経済新聞には「“百円玉なくなる”全国で三千万枚吸い込む？」の見出しで、「百円硬貨の異常な増発の原因はスペースインベーダーではないか？」と日銀が結論付けた記事が載るほどの人気ゲームだった。しかし現在、そんなに人気だったインベーダーゲームも老朽化などの原因により全国で消滅しつつあるようだ。今回は、『スペースインベーダー』の開発会社である、株式会社タイトー（東京都新宿区）の佐々木さんと、インベーダーゲームを開発した西角さんに話を聞いた。

☆☆☆☆☆☆

――スペースインベーダーの開発理由を教えてください。

【佐々木さん】ゲーム市場がアメリカにリードを許していた1976 年、アメリカのメーカーが発売した「ブレイクアウト」（日本では一般的にブロックくずしと呼ばれた）というゲームが日本でも大ヒットしたことを受け、これを超えるゲームを日本でも作れないかという思いから生まれました。

「スペースインベーダー」のゲーム画面　(C) TAITO CORPORATION 1978 ALL RIGHTS RESERVED.

――当時、スペースインベーダーの評判はいかがでしたか。

【佐々木さん】それまでにない斬新なゲーム性のため、発売前は「難しすぎる」「これでは売れない」などの声が上がるなど、社内では期待された作品ではありませんでした。ところが、市場の反応は社内評価を裏切るものになりました。発売後、ほどなくして爆発的な人気を獲得しゲーム機の注文が殺到し、生産が追い付かなかったことも。お詫び文を業界紙に掲載したこともあります。

――人気すぎて社会問題化したという記事を拝見しました。どのような社会問題になったのでしょうか?

【佐々木さん】ブームが過熱すると、ゲームを遊ぶお金欲しさに子供たちによる盗難が多発するなどの社会問題に発展しました。青少年非行防止の観点から、業界団体はゲームセンター運営自粛規制を行うようになりました。

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