寿司居酒屋「杉玉」のインパクトあるメニューがSNSで話題になっている。例えば、看板メニューである「杉玉ポテトサラダ」に関するTwitterの投稿には12.4万件の「いいね」が付いている(5月31日時点)。
実は、杉玉は大手回転寿司チェーン「スシロー」と同系列のチェーンであり、コロナ禍でも店舗数を増やし続けている。独特なメニューを提供する狙いについてFOOD&LIFE COMPANIES(以下、F&LC)の広報担当者に話を聞いた。
杉玉は、F&LCの調達力や商品開発力を生かしているのが大きな特徴の一つだ。お酒にあうような刺身や寿司を提供しているだけでなく、天ぷら、シューマイ、ラーメンなどもそろえる。2017年に実験的に出店し、22年5月時点で57店舗にまで増えている。
その一方で、酒蔵などに吊り下げられている杉玉をイメージしたポテトサラダは「杉玉の看板を背負う商品として開発され、いまや超人気商品」(広報担当者)に成長した。店内でジャガイモを蒸しており、寿司屋らしさを出すために刻んだガリを混ぜ合わせている。また、あおさ、干しエビ、パン粉などを炒ってつくった「杉粉(すぎこ)」をまぶしているのが特徴だ。ポテトサラダを割ると、中に卵黄が入っており、しっかりと混ぜて食べることを想定している。
広報担当者は「遊び心のある、フォトジェニックかつインパクトのある料理や希少部位を使った商品などをそろえているのは、写真を撮っていただきSNSで拡散してもらう意図もある」と説明する。
また、「〆さば薬味にまみれる」「〆さばと沢庵の新たなる出逢い」「赤いのにタヌキ 冷奴」「緑なのにキツネ 冷奴」「飲めるサーモン」といったユニークな名前のメニューもそろえている。
こうしたネーミングにしている理由について、担当者は「『これなんですか?』と聞いていただくことで、スタッフとのコミュニケーションを増やす狙いがある」と説明する。利用客とスタッフの交流が増えれば、再来店も期待できる。商品開発の際には、遊び心を大切にしているという。
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コロナ禍でも店舗増
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くの酒を提供する店舗が影響を受けた。しかし、コロナ禍でも杉玉は年間15店近く出店を続けている。21年度の既存店売上高は前期比74.7%、22年度上期は同96.2%で、比較的ダメージは少ないほうだ。
この背景について同社は、広く人気がある寿司をメインに提供していることがあるのではないかと分析する。客層は男女、年齢に限らず幅広い。また、店内の照明も明るくしてあるのでファミリー需要も取り込める。コロナ禍で酒類提供に制限があった際も、「寿司屋」としての利用も多かった。グループ全体でテークアウトやデリバリーのノウハウ蓄積があったため、店内飲食の売り上げ減を補うことができたという。
居酒屋業態が苦戦しているワタミが、寿司と焼き鳥を主力とした「すしの和」を21年12月にオープンするなど、寿司業態への注目度は高まっている。グループの調達力や、ユニークな商品戦略で杉玉はどこまで成長できるか。
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