幕末、横浜の遊郭を舞台に、攘夷(じょうい)運動を巡る虚構の渦に巻き込まれていく人々を描いた、有吉佐和子作「ふるあめりかに袖はぬらさじ」が2日から、歌舞伎座で上演される。主役の芸者お園を演じるのは、これが13回目となる坂東玉三郎。「お客様を深刻にさせないまま、深いところに突き刺さる特別な戯曲です」と語る。
今回、片岡仁左衛門の休演で急きょ、予定されていた「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」から演目を差し替えた。玉三郎は「会社から相談があり、ここのところしばらく歌舞伎が続いていたので、雰囲気の変わったものにしたいとお話を頂いた」と経緯を説明。この作品は「『笑い』があるので、良いんじゃないかとなりました」。
通訳とのかなわぬ恋ゆえ自殺した、遊女亀遊。その死が「米国人への身請けを断り自害した攘夷(じょうい)女郎」に仕立て上げられ、真実を知るお園が「美談」の語り手になっていく様子を描く物語。1972年、文学座の杉村春子への書き下ろしとして初演され、晩年まで演じる当たり役となった。
初演の翌年、杉村の舞台を見…
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