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ビール片手に離島を手助け 首都圏の消費者と「未利用魚」ハム開発 長崎の業者 - 毎日新聞 - 毎日新聞

販売している「五島のフィッシュハム」=長崎市で2019年11月13日午前11時8分、浅野翔太郎撮影

 長崎県五島市の水産業者が、ブダイやシイラなど市場で流通しない「未利用魚」を加工したハムを、顧客情報のビッグデータを活用して首都圏の消費者らと開発した。岸の海藻が枯渇する「磯焼け」の一因とされる魚を材料としており、関係者は「食を通じて地方の課題を知ってもらい、離島の産業振興につながれば」としている。

 商品は「五島のフィッシュハム」。ポイントカード事業を展開するTポイント・ジャパン(東京)が手がける地域課題解決プロジェクトの一環として、五島列島最大の島・福江島などで構成する五島市で2017年から開発を始めた。首都圏在住のカード利用者から魚料理が好きな人に呼び掛け、12人が応募。現地で漁業者や高校生らと意見交換し、商品の方向性を探る中でブダイやシイラなどの未利用魚に着目した。

 東シナ海に面した五島列島はサバ、アジ漁が盛んな地域。シイラなども他の魚に交じって水揚げされるが、海藻を餌として独特の臭みがあるため市場価値は低く、加工用に取引されても1キロ当たり1~5円とほぼ値がつかないという。一方、漁獲対象から外せば、海藻が食べられて磯焼けでアワビなどが取れなくなり、漁業離れにつながることが懸念される。

 未利用魚の商品開発には、約6900万人のカード利用者の消費行動から得たビッグデータも活用した。魚の購入者に40代の女性が多く、ワインよりもビールを好む傾向があったことから、ビールに合うつまみになる商品を目指すことになった。さらに首都圏の購買層に向けて「添加物を使用していない健康志向」の商品づくりに取り組むことが決まった。

未利用魚を使った「五島のフィッシュハム」をPRする浜口水産の浜口正秀社長(右)と九州TSUTAYAの高原祥有社長=長崎市で2019年11月13日午前11時29分、浅野翔太郎撮影

 五島市で練り物などを作る「浜口水産」が未利用魚を1キロ40円以上で仕入れ、カード利用者らと試食を重ねた。臭みを消すために加えるハーブやコショウなどを除き主原料は全て五島産。試食した五島市の野口市太郎市長は「魚が売れ、磯焼けの防止にもつながる地域の課題を解決する商品。このハムを通じて五島を知ってもらい、交流人口の増加につながることを願っている」と期待を込める。

 「五島のフィッシュハム」は首都圏を中心に展開するスーパー「マルエツ」のほか、長崎県内の土産物売り場や浜口水産のオンラインストアで、1袋65グラムを300円前後で販売している。【浅野翔太郎】

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January 10, 2020 at 11:26AM
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